鉄社復学割乗車券 – 「研究日誌」20190225

2019年12月1日

 JRでは、片道の営業キロが601km以上1で、かつ往復乗車券を購入する場合は、ゆき・かえりの運賃がそれぞれ1割引となります。

 また、片道の営業キロが101km以上で、中学・高校・大学(JR指定の学校)に在学する生徒・学生が使用できる学校学生生徒旅客運賃割引証学割証)を窓口に提出する場合は、学生割引学割)として、片道乗車券・往復乗車券・連続乗車券2の運賃が2割引になります。

 更に、通常は乗車券購入に際して2以上の割引制度を適用することは出来ませんが、学割については割引の重複適用が認められており、片道の営業キロが601km以上で学割証を提出すると、ゆき・かえりの運賃がそれぞれ2割8分引になります。

 

 また通常この学割証は旅客鉄道会社3の乗車券用ですが、青い森鉄道・東武鉄道・名古屋鉄道・近畿日本鉄道でも、片道の営業キロが101km以上であれば学割の適用を受けることが出来ます(社線の運賃が2割引)。

 この制度を利用し、「JRの片道営業キロが601km以上」「社線の営業キロが101km以上」「往復乗車券」という条件をそろえると、このような乗車券が発券されます。

 

 弘前 [奥羽] 青森 [青い森] 目時 [IGR] 盛岡 [東北新幹線] 大宮 [東北] 東京 [東海道] 横浜(市内)の鉄社復学割乗車券です。

 青い森鉄道は総営業キロが121.9kmで、青森駅からであれば八戸駅の一つ南の北高岩駅まで乗車すれば学割適用となります。IGR線は総営業キロが100km未満なので元々適用外です。また二戸駅では通過連絡運輸の設定がないため、東北新幹線には乗り継ぎできません。このため、今回のような事例で鉄社(復)学割とするには、盛岡駅〜青森駅を通しで乗る必要があります。

 また、東京都内までであるとJR線の営業キロが572.7kmとなり往復割引の適用外となってしまいます。このため、下車駅を横浜(市内)としJR線営業キロを601.5kmとすることで回避しています。

脚注

  1. 正確には600.1km以上。運賃計算等々では1km未満は切り上げるため。
  2. 但し、一方の券片の営業キロが101km以上ではない場合はその券片には適用されない。
  3. JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州