ATS-Ps表示器の位置 – 「研究日誌」20180216
注意:以後の更新はこちらで行います。
今回は地味なネタ。ATS-Ps表示器の設置位置について。
統合型じゃない内蔵型ATS-Ps表示器搭載車両ってE721系0・500番台(SAT721系)だけであってる?
— P-1そば☃@ATS-Ps表示器製作中 (@E721_P1) February 16, 2018
このようなツイートを見かけまして、「そういえばATS-Ps表示器の設置ってどうなってたっけ」と思いまして、自分でのまとめも兼ねて書いてみました。
さて、まずはATS-Psを搭載する車両形式から。特急形や機関車も入れると面倒くさい大変なので、調査しやすい普通列車用のもののみにします。
・東北地区
103系(RT-235編成)
205系(3100番台)
701系(狭軌車)・IGR7000系・青い森701系
719系(狭軌車)
E721系・SAT721系・青い森703系
EV-E801系
8100系
キハ40系
キハ58系(Kenji)
キハ100系・キハ110系
キハE120形
キハE130系(0番台・500番台)
キハ141系(700番台)
HB-E300系
HB-E210系
会津鉄道車
・甲信越地区
211系(長野車)
E127系
E129系
HK100形
キハE200形
ET122形
・関東地区
E233系(3000番台、6000番台、7000番台、8000番台)
415系(勝田車)
E501系
E531系
となっている。うち、E233系は可搬形ATS-Psが搭載でき通常時はATS-Psを搭載しない。
ATS-Ps表示器には外付け型(あるいは後付け型)、ATS-Psのみの内蔵型(単独型内蔵型)、統合型ATS車上装置の内蔵型(統合型内蔵型)の3形態が確認されている。
これを表に分類すると以下のようになる。
外付け型 |
103系RT-235編成 |
単独型内蔵型 |
205系3100番台 |
統合型内蔵型 | E721系(1000番台) EV-E801系 HB-E210系 E129系 |
となっている。統合型ATS車上装置は、ATS-Pのブレーキパターン計算を非常用のみとし装置の小型化・ATS-Psとの統合を図ったものである。なおE233系にはいずれもATS-Ps表示器が搭載されていないが、おそらくTIMSパネルに何らかの方法で表示されるものと推定される。
このようにすると、東北地区・甲信越地区の車両では概ね製造時期により表示器の設置方法が変化している。ATS-Ps設置開始前製造〜701系F2-507編成製造までは外付け型、701系F2-508編成〜青い森703系までは単独型内蔵型、E129系以後は統合型内蔵型(統合型ATS車上装置を搭載しない形式は単独型内蔵型)となっている。
一方、ATS-Ps整備後に製造された車両でも形式により設置方法に差異が見られる。例えばE531系はK407編成・K457編成からATS-Psが新製時より搭載されるようになったが外付け型のままであり、2015年度より製造された3000番台でも外付け型のままである(参考)。他方、211系は元々ATS-Psを必要としない東海道本線・東北本線系統からの転属車だが運転台中央部に単独型内蔵型が設置されている(参考)。
※2018/2/26:参考資料追加
また単独型内蔵型にも一部差異が見られる。ATS-Psを2重系とした車両では表示器左に縦に「主系」「副系従系」「併結」という表示灯がある。これは前者2つは主系・副系従系が正常に動作しているかの表示である。「併結」とは、例えばE721系と701系のような異形式併結時に性能の低い側にパターンを合わせていることの表示である。これはキハE120形やキハE130系などでも見られる。
しかしE721系0番台においては2010年度製造のP-40編成以降は「主系」「副系従系」の表示灯がプレートで隠されており、青い森703系でも同様の措置が執られている。
【追記】2018年11月11日:なぜか「従系」を「副系」と書き間違えてました。なんでそんな間違いか足したんだろう・・・。
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