ALFA-Xを撮りに行った話

国家試験も終わり、日々をぼんやり過ごしています。

今回は2月25日に北海道へ渡ったE956形「ALFA-X」の返却を撮りに行ってきました。


 

これまでALFA-Xは主に仙台駅 – 新青森駅間1で試運転を行っていた。

そして、2020年2月11日から12日未明にかけて津軽海峡を縦断し、ついに北海道上陸を果たした[1]。同記事ではこの時の試運転理由として、「冬季のブレーキ性能や耐雪能力,青函トンネル内外において温度や湿度の変化が機器に与える影響が確認された」としている。

 

北海道新幹線の札幌開業は2030年を目標としているが、その頃にはE5系が製造から20年を迎え置き換えが視野に入る時期でもある。特にE5系は国内最速の320km/h運転を行っており、また北海道新幹線開業後は青函トンネルを通過していることから、各部へのダメージはこれまでの車両よりも多いかもしれない。

また現行の宇都宮駅 – 盛岡駅間320km/h運転では、東京駅 – 札幌駅間はおよそ5時間かかると推定されている。しかしJR東日本は盛岡駅 – 新青森駅間2の最高速度を現行の260km/hから320km/hに引き上げることを計画している[2]ほか、JR北海道も新函館北斗駅 – 札幌駅間で320km/hを出せるようにするという[3]

更に、JR東日本はかつてE954形「FASTECH 360S」及びE955形「FASTECH 360Z」で目指した営業最高速度360km/hを再び狙っており、その過程で開発されたのがE956形「ALFA-X」である。

 

話を元に戻そう。

2月25日から26日にかけてALFA-Xは再び北海道へと渡った。この時は新青森駅に終電前に到着しており、同駅新幹線ホームで撮影することも出来たようだ。私は出来なかったが・・・。

そして28日から29日にかけて本州へ戻ってくるということで今回撮影に出かけたのだ。本州へ渡るのは日をまたいでからなので、駅で撮影することは出来ない。なので、今まで行きたいと思いながらも行けていなかった「青函トンネル入口広場」へと行くことにした。

おおよその行程は上の通りである。

出発する前、私は「まあ龍飛崎の方とはいえそんなに酷い道ではないだろう」と考えていた。が、甘かった。

途中通る国道280号線や青森県道14号線は至る所で路面が凍結しており、実際1, 2度スリップした。小国峠では散水装置によって融雪が行われていたが、それでも急な坂でスリップしないかヒヤヒヤした。

やっとのことで入口広場に着いたのが22時過ぎだった。遠くに街路灯があるのみで、広場内には照明など一切無い。あるのは青函トンネル入口にある非常用電話の明かりだけだ2

また青函トンネルに向かって背面には山3があり、そこから熊が出てきたりしないか不安だった。


(青函トンネルの様子。左端の明るい物体が非常用電話)

青函トンネルは海底を通っていることから常に気温20℃・湿度100%となっており、そのため入口からは絶えず水蒸気が吐き出されていた。

「はやて100号」と「はやぶさ37号」で練習をして待っていると、別の車がやってた。撮影者は総勢2名。それでも心細い。

 

そして0時59分、ようやくALFA-Xがやってきた。

車体があまり見えないが、55mm f/2.8 ISO6400 SS/100ではこれが限界である。それでもなんとか特徴的な位置にある前照灯はうまく捉えられた。いずれ日中に試験走行をしてくれることを願おう。

脚注

  1. 仙台駅を23時頃に出発し2時前に新青森駅に到着。折返し2時半頃に新青森駅を出発し、5時半頃に仙台駅に到着するパターン。
  2. 整備新幹線区間。
  3. 第4浜名トンネルが通っている。