デート・ア・ライブ(2013春, 2014春, 2015映, 2019冬)

デート・ア・ライブ』(DATE A LIVE)は、橘公司による日本のライトノベル。イラストはつなこが担当。KADOKAWA(富士見書房ブランド)の富士見ファンタジア文庫より2011年3月から刊行されている。略称は「デアラデート」。(以上、Wikipediaより引用)

 


この記事は「クソじゃないアニメ Advent Calendar 2019」の19日目の記事です。明日はkozueさんが『プリンセスコネクト!Re:Dive』について書いてくれます。

 


こんにちは

既にご存じの方は日頃よりお世話になっております。初めての方ははじめまして。ニッケルイオン(Nickel-Ione)といいます。よろしくお願いいたします。

普段は所謂「鉄道オタク」として、主に弘前やその周辺で鉄道車両を撮ったり列車に乗ったりし、その内容をブログに書いています。また、ATS(駅付近で「ジリリリリ」と鳴るアレ)や信号機など、「鉄道オタク」でも比較的人数の少ない領域についての資料をまとめたりもしています(本職には遠く及ばない知識量ですが)。


 

さて

今回紹介するのは「デート・ア・ライブ」です。概要については記事の先頭に書いてしまいましたが、改めてどういう作品なのかをお話しします。

「デート・ア・ライブ」は、橘公司 作(つなこ 絵)のライトノベルです。執筆現在、本編21巻・短編集9巻・外伝(東出祐一郎 作)5巻が刊行されています。

「隣界」と呼ばれる世界に存在する謎の生命体・精霊の出現により起こる大災害「空間震」が発生するようになって、約30年が経った世界。ある日、主人公の五河士道は人間に絶望する精霊と出会う。そして、妹の琴里から、自分が精霊と交渉して、世界と精霊両方を救うことのできる存在であることを知らされる。しかし、その方法は「精霊とデートして、デレさせる」というものだった。妹から課せられた訓練の末、士道はその精霊を封印することに成功。その精霊に「夜刀神十香」という名前をつける。士道は様々な精霊と出会い、デートを繰り返す中で成長し、精霊の謎やそれにまつわる陰謀を知ることになる。

いわゆる「ハーレムラブコメ」作品です。
(これもだいたいWikipediaのコピペです。ごめんなさい文章力無いんです。)

これを原作としたアニメは3期(無印、Ⅱ、Ⅲ)、更にオリジナルストーリーの映画が1本(万由里ジャッジメント)、ゲームが4本(凛祢ユートピア、或守インストール、凜緒リンカーネイション、蓮ディストピア[予定])が出ており、ライトノベル原作としては非常に恵まれているシリーズです。

特にアニメについては、4期および外伝アニメの製作が決定しています。4期まで製作されるのはすごいことではないでしょうか(参考:Naverまとめ

1期から3期はAmazon Prime Videoで見ることが出来ます。


(Amazon Prime Videoでの画面。カスタマーレビューは1期から3.7、4.1、3.6で、特段「クソアニメ」と言われるような評価ではありません。)

 


 

では何がダメなのか

Amazonのレビューに何がダメなのかがおおよそ書かれているので、上位レビューを中心に抜粋する。

  • 1期について。

他にもよく見ると追加映像でない今までの部分でも戦闘中のSEが変わっていたり不自然に場面が切り替わっていた所が修正されています!(星5)

個人的な感想としては、OP曲のイントロに入る三石琴乃のナレーションが面白すぎる作品です。中々シュールでなおかつ笑えますw
ストーリーはラブコメの話と物語の核心に近づくシリアスな話との温度差が中々すごいです。
自分はストーリーは大して面白いとは思わなかったです。
また、メインヒロインに愛着が持てないです。よくいる天真爛漫な性格で、ここ一番で主人公に大事なアドバイスを言うタイプのヒロインです。(星4)

冒頭のナレーションが三石琴乃とか、どうでもいい地味なキャラが遠藤綾とか、声優の使い方が贅沢というかもったいないというか、とにかく好みでない。(星2)

  • 2期について。

結果論で言えば1期から多少劣るアニメの出来の2期ですが、それはBD版の状態で初めて言えることであって、TV版単体ならまったくもってダメな出来でした。特にTV版最終話はかなり展開が駆け足で作画も悪く、BD版最終話で追加シーンと修正シーンが結構にありましたね。
(中略)正直、BDの製品にするに辺りTV版からここまで手を加えることが前提の作りには心底残念ですね。1期で出来ていたことが出来ていないどころか、未完成状態での放映をしているのですから、BDを購入した自分でさえも製作陣・制作陣に失望したのは確かです。(星4)

元のTV版7・8話が見るに堪えないレベルで作画が危うかっただけに、ようやく見れるようになりました。士道や美九の顔などが全体的に修正されているように思えますね。
(中略)やっぱり惜しいのは、これをTVでやれていればと思うばかりです、まだ視聴者の評価も違ったことでしょう。話の流れや補完などに関しては2期の方が好みですが、作画はどれほど修正しても1期に遠く及びませんね。(星3)

  • 3期について。

途中から見るアニメじゃないですね。普通の人は切り捨てていいアニメです。(星2)

放送前から言われてる通りで作画の方は不安定。ですが作画崩壊レベルかというとそこまでではないです。ただ、1話の段階でこの不安定さはどうなのかな… 後半で再放送を挟んだり、完全に崩壊しないといいですね。(星3)

何で「イタイなぁ」という感想を持つのかというと圧倒的に作画と演出が悪いです。
この一言に尽きます。(星2)

3期に向かうにつれ、作画や演出が悪くなっていき、上位レビューの評価が悪くなっているのが分かるかと思います。

というのもこのアニメ、期毎にアニメーション製作会社が変わっています。1期は「アニメインターナショナルカンパニー(AIC PLUS+)」(「僕は友達が少ないNEXT」「サイコパス2」等)、2期は「プロダクションアイムズ」(AICのメンバーが設立。「俺、ツインテールになります。」「ハイスクール・フリート」等)、3期は「J.C.STAFF」(「『とある』シリーズ」「キルミーベイベー」等)です。(ちなみに前2者は債務超過や破産等、あまり良い後を辿っていません。)

前2者の作画が芳しくなかった原因としては、予算的な問題が考えられます。AIC PLUS+は本作を含め3期連続でアニメーション制作を行っていますし、プロダクションアイムズは「新妹魔王の契約者」や「ハイスクール・フリート」では特段作画崩壊が起こっていませんでした(と記憶している)ので、これは単純に角川がシブチン与えられた予算が少なかったから、とも考えられます。じゃあなんで三石さんを冒頭のナレーションのためだけに呼んだ

J.C.STAFFについても、3期放送時に「とある」3期が放送されていた(こちらも作画崩壊や演出不足が起きていた)こと、2019年で9作も制作しており、予算もあるがJ.C.の制作が重複したことも要因かと考えられます。

いずれにせよ、ここに至るまで予算や作画、ストーリー編成などを見直せずにシリーズを進めてきたことについて、一ファンである私は非常に不快に思っています。

映画ですが、こちらは原作には無いオリジナルストーリーです。こちらも内容が薄く「なんでこれを作った」と数時間考えました


 

ここまでこのアニメのダメな点をひたすら列挙してきました。

となると「じゃあなんで全部見てるんだよ」ってなるんですけど、原作自体が好きですし、やっぱり見ちゃうんですよどうしても。「どーせ作画とかダメダメなんだろうな〜」とか思いながらも見てしまうんです。実写化クソ映画界の最高峰と呼ばれる「デビルマン」を見てしまうのと同じです。

最初はておりあ君の様に擁護できる点を探そうとしましたが、擁護できるのが「声優がやたら豪華」「主人公の中の人がイキリ鯖太郎1」くらいしかありませんでした。

着地点を見失ったので、ここでおわり。

脚注

  1. ソーシャルゲーム「Fate/Grand Order」の主人公・藤丸立香のこと。今ちょうどアニメやってます。こっちは面白いですよ。